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【寝取られ】喰われる彼女 亜紀
第16章 【寝取られ】喰われる彼女 亜紀(16)


「えー!それ、チケット取れたの?直樹君が?すごーい!」


「う、うん……まぁね。それで良かったらその……あの……俺と一緒に行かない?」


「えっ、いいの!?私が一緒に行っても。」


「うん。」


「本当に?わぁ嬉しい!」


亜紀は凄く喜んでくれて、俺の誘いにOKしてくれた。

ありがとう、友よ。


「でも知らなかったなぁ、直樹君もファンだったなんて。」


「ま、まぁね。」


「フフッ、私達趣味合うね。」


実は俺はファンどころか、そのアーティストの事なんて殆ど知らなかった。

でもなぜか俺は亜紀の前で見栄を張る癖があって、その時は咄嗟に嘘をついてしまったんだ。

本当に、そんな嘘をついても何の意味もないんだけどな。でも趣味が合うね、なんて言われたのは嬉しかったし、もう後戻りできないと思った。

だから俺はライブに行く前に何枚かアルバムを買って知識詰め込んで、無理やり亜紀との会話を合わせていた。

「どの曲が好きなの?」とか聞かれると、俺はアルバムにあった曲名を適当に言って、亜紀が「あーあの曲良いよね、私も好き。」とかそんな会話。俺は完全に知ったかぶりなんだけど。

とにかく、ライブに行くまでこの話題で亜紀との仲を深めたいと思っていたから。

で、実際それから俺達の仲は急激に深まっていった。

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