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【寝取られ】喰われる彼女 亜紀
第16章 【寝取られ】喰われる彼女 亜紀(16)
そして当日、俺達は駅で待ち合わせてライブ会場へ向かった。
その日の亜紀の事を、俺は今でもはっきり覚えている。
何と言っても、その日の亜紀は可愛かった。服装もいつもバイトに来る時とは違ってオシャレで、髪も少し編んでたりしてて。
お人形さんみたいなんて言ったら変かもしれないけど、本当に可愛くて、俺はそんな亜紀を一目見ただけでズキュンとやられた。
元々好きだったのにさらに惚れ込んでしまい、俺は電車に乗っている間も横にいる亜紀の事を何度もチラ見してしまった。
で、その視線に亜紀が気付いて「ん?どうしたの?」「い、いや、何でもないよ。」みたいな事を何度か繰り返してた。
俺、デートしてるんだよな、亜紀ちゃんと。夢みたいだな……。
ライブは大盛り上がりだった。
俺は正直、こういう音楽のライブ自体来るのは初めてだったので、若干雰囲気に入り込めなかった感じがしたし、少し浮いてたと思う。
でも良いんだ。俺の知らない曲で周りが盛り上がっていても、俺は隣にいる亜紀を見ているだけで満足だったのだから。
そして俺は、目をキラキラさせてステージを見ている亜紀の横顔を眺めながら改めて思った。
俺はこの子が好きなんだ、と。
そして俺は今日、この子に告白するんだ。
結果なんてどうでもいいと言ったら嘘になるが、とにかく俺は亜紀にこの胸の内にある想いを伝えたかった。
もうこれ以上、溢れそうな想いを内に秘めておく事なんてできなかったんだ。