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神は現で夢を見る
第2章 漆黒の乙女と薬師

海は、指を抜き去って、イッた余韻に浸る凪の蜜壷に舌を差し込んだ。


舌をすぼめて膣の入り口を出入りする。




「あっ、止めてそれは─。海さまっ、イッ、た、ばかりですっ!! はああっ…… 」




喘いで身悶える凪に、海は容赦なさすぎた。


単に己も、いっぱいいっぱいに成っていた。


と、言うだけなのだが。


その証拠に、彼のスラックスの前が窮屈そうに張っている。


海は、ひとところ凪の愛液を味わって、身体を起こし、背広の上を投げ捨て、その勢いでネクタイとYシャツも床へと投げ捨てた。


皺に成るだろう事もお構い無しに。




「凪、悪い、俺も余裕無いわ。少しでも長くお前を抱きたいんだ。」




海の言葉に凪は、微笑みを浮かべて頷く。


カチャカチャとベルトを外す音だけが、やけに大きく響いていた。





引き締まって6つに割れた腹筋。


筋骨隆々とは行かないものの、均整の取れた身体付きで綺麗な顔とのアンバランス差も見受けられない。


ギリシャ神話の彫刻の、アポロンそのものだ。


其処に際立つ、反り返った彼の逸物は大きく、天を仰いでいた。




嫌らしい筈なのに、色気を増して美しい。


まるで芸術作品のようだった。


彼の美しさ。


凪は、逸れを目に焼き付けた。


魂が、彼を忘れないように。


心が彼に一目惚れするように。


優しさも、何もかも総て覚えていよう。

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