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隠しごと
第4章 遠淫
『お前なんかで勃つわけないやろ』
ズキン
(こんな時までそんなこと言わなくたっていいだろ…こんなの自慰と一緒じゃねぇか…)
さっきまで元気だったソコは急に萎む。
初めから自慰のつもりで始めたというのに、俺はなにを期待していたんだろう。
『面倒くさい奴やな。…そんならもっとエロい声聞かせてみぃ』
「…ぇ?」
『俺はなんも見えんねんで?そこまで想像力豊かとちゃうわ。お前の声で勃たせてみぃって言うてんねん』
返ってきた言葉は思ったより優しい声色で、単純な俺は萎えたソコが戻っていくのを感じた。
「ハァッ、ン…アン…ヤアッ、」
さっきよりも大胆になる声。
俺の出す声全て聞こえている。そう感じるだけで。
今だって、暴発しそうなくらい高まっているのだが、そんなこと言えない。
『もっとこねて、そう…旨そうな色や、舐めたいくらいに真っ赤に熟れとる。いじられて気持ちええか?』
欲の篭もった少し熱い声。それが、マイクから聞こえる。
「アン……もっと、触…って。…舐めて…ほし…」
俺は羞恥心をどこに置いてきたのか。口が止まらない。
先程まで萎えていた下がまた疼く。まだ触れてもいないのに、ずくり、と甘い疼きを訴えていて。
下着の中で、既に角度を成して解放を訴えていた。
両足を擦り合わせて、熱の解放を試みるが、当然そんな不自然な行為では上手くいくはずも無かった。
かえって自身の熱を煽ってしまう。
『淫乱やなぁ。そしたら指舐めて、目つぶって触ってみィ』
「…?」
チュパッっと唾液にまみれた指で胸に触る。
その瞬間、
『クチュ…クチュ』
マイクから卑猥に何かを舐める音がする。ペロ、と艶かしい音が聞こえた瞬間、俺の胸の赤く熟れた頂に甘い電流が走った。唇の音が、欲情をそそる。