この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第6章 花火と火花

 ドン、ドンと遠方から聞こえる花火の音。クライマックスが近いのか、音は派手だ。
 また明日、荒木さんに連絡しよう。お礼を言わなくちゃ。またスイーツデートに誘ってもいいかなぁ。

 カラコロ音をさせながら、廊下を歩く。

 ……精液の確保には成功したけど、何だか、「試合に勝って勝負に負けた」気分だ。

 健吾くんがあんなにストレートに想いをぶつけてくるなんて、本当に予想外だった。本当に驚いた。

 しかも、たぶん、翔吾くんはこのことを知っている。じゃないと、健吾くんに私の連絡先が渡ることはありえないからだ。
 健吾くんが翔吾くんのスマートフォンを解錠してまで連絡先を盗み取ったとも考えにくい。

 翔吾くんが海に行ってから、一切近況報告がないのが、何よりの証拠。
 試験中でさえ、毎日一言はあったのに、それがない。「弟を邪魔しないように」という配慮なら、本当に大バカだ。

 翔吾くんは、それで、いいの?
『健吾ならいい』と言っていたのは、本心?
 でも、翔吾くんに連絡はしない。できない。
 もし本当に翔吾くんが知っているなら、彼にお膳立てされた関係、ということだ。

「……まさに穴兄弟……」

 オヤジギャグにも程遠い下品な単語を呟いてから、健吾くんの射精時間を予想する。
 ……十秒、切れるかな。
 翔吾くんは十六秒だったっけ。

 もはや、何と戦っているのか、私にもわからなくなってきた。

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ