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サキュバスちゃんの純情《長編》
第1章 情事と事情

 上半身をあらわにした翔吾くんを見下ろして、さて、と思案する。
 小学生から始めたというサッカーを、彼は大学生になってからも続けている。顔や手足は日に焼けているけれど、胸や腹は白い。コントラストが眩しいのは、春まで。夏になったら海へ行き、さらに日焼けするのだと言っていた。
 太い首も、厚い胸元も、筋の入ったお腹も、美味しそうだ。どこから先に口をつけようかな。

「あかりが前につけてくれたキスマーク、消えてるでしょ」
「消えてるねぇ。つけて欲しい?」
「うん」

 翔吾くんは赤い痕をつけられるのが好きだ。いつも胸元や脇腹にキスマークをつけて欲しいとねだられる。所有の証が欲しいのだと説明されたけれど、その気持ちはいまいちよくわからない。
 私という存在が、誰のものでもあり、誰のものでもないからなのかもしれない。
 爽やかな匂いのする首筋をペロリと舐め上げて、胸元にキスを落としながら、たまに強く吸い上げて、白い肌に痕を残す。我ながら、上手につけることができた。満足してから、胸の柔らかいところに舌を這わせる。

「……っ、ふ」

 翔吾くんは乳首が弱い。立ち上がってきた右の突起を舌で舐りながら、左も唾液で濡らした指を這わせる。ビクビクと軽く震えながら、目を閉じて快感を享受している翔吾くんがかわいい。
 太腿の下で脈打つ肉棒も、触ってもらいたくて仕方がないみたいにいやらしく動く。ボクサーパンツは既に濡れてヌルヌルだ。

「っ、あ!」

 肉棒に私の陰部を宛てがい、ゆっくり腰を動かす。ボクサーパンツ、ストッキング、そしてショーツ、邪魔なものが幾重にも重なっている。
 けれど。
 こんなにも、熱い。
 ヨダレが出そう。

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