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サキュバスちゃんの純情《長編》
第6章 花火と火花
「……あかりさんを食べたい」
「ここで?」
「翔吾とはしたことある?」
「……リビングでは、ないかな」
それが、健吾くんのスイッチだった。
翔吾くんとはしたことがないことを――その気持ちはわからなくもない。けれど、翔吾くんは健吾くんを気遣ってリビングではセックスをしなかったのに、健吾くんはそれをあっさり踏み越えていく。
最初から、遠慮なんてしていないのかもしれない。翔吾くんが私の連絡先を伝えたことで、健吾くんのタガが外れてしまったのかもしれない。
それは、もう、今となってはわからないこと。私をソファに押し倒して、健吾くんは嬉しそうに私を見下ろす。
「かわいい」
「でも、着たままだと汚れちゃうよ」
「大丈夫。まだ買ってあるから」
そういうところも翔吾くんそっくり!
セックスが終わったら、説経だ、説経。お金持ちのおかげで経済が回るのはいいことだけど、私にお金は使わなくてもいいのだと教えておかなければ、際限なくプレゼントが増えてしまいそうだ。
「……っん」
ワイヤーも入っていないコンビニのブラジャーは、上にずらすだけで簡単に乳房が現れる。健吾くんは目を細めて、指を優しく添えてからその頂きに吸いついてくる。
肘掛けに頭を預けた私はもぞもぞと足を動かして、スニーカーを脱ぐ。
太腿が健吾くんの股間に触れたので、そのままゆっくり膝を上げ、硬く滾った肉棒を見つける。
「……かたい」
「あかりさんと一緒にいると、ずっとこんなもんだよ」
「いつから?」
「初めて、会ったときから」
湯上がりで登場はさすがに申し訳なかった。と思っているのは私だけで、健吾くんは嬉しそうに乳首を舐めている。生温い唾液でベトベトだ。