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サキュバスちゃんの純情《長編》
第6章 花火と火花
「おかずにしたの?」
「しないわけないだろ」
「毎日?」
「ほぼ毎日。でも、あかりさんの肌は想像以上に柔らかくて冷たいのに、中は熱くてトロトロで気持ちいい」
素直な健吾くんは正直意外だったけど、慣れると素直なんだなと思えるから不思議なもの。はぐらかすことをしない。
不器用なんだろうなと勝手に想像してしまう。
翔吾くんのほうが世渡りは上手。でも、実直さは健吾くんのほうが上のような気がする。
軟派な兄と硬派な弟。二人が協力してお父様の会社を継げば、きっと安泰だろう。
「あかりさん」
「んっ?」
「指、使いたい」
「じゃあ、スカートとショーツを脱がして」
買ったばかりのものを汚すわけにはいかない。健吾くんはおとなしく私から衣服を取り去り、床に落とす。そして、花弁に指を添えようとして、動きを止める。
「あかりさん」
「はい」
「舐めてもいい?」
私は舐めるのは射精を伴うから好きだけど、舐められるのはあまり得意ではない。セックスは男の人の射精――食事がメインで、私のオーガズムや気持ち良さは二の次、三の次の話。
だから、「気持ち良くさせてあげたい」と言われるたびに、「気にしなくていいのに」と思っている。
ただ、健吾くんの場合は、彼女ができるまでの期間、女の体を理解してもらわなければならない、という使命もある。いつかできる彼女のために、できる限り実験台になってあげたいのだ。
……だから、舐められるのも、我慢、耐えねばならない。いつかできる彼女のためだ。