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サキュバスちゃんの純情《長編》
第6章 花火と火花

 無遠慮に隘路に侵入した健吾くんは、私が思いきり顔をしかめたのを見て、慌てた。

「あ、ごめん、痛かった?」
「イッ、たばかり、だから……敏感、なの」
「ごめん。我慢できなくて」

 謝ってすむ問題ではないけれど、知らないのだから、私が教えるべきだった。それは私の落ち度だ。

 イッたばかりの中に挿入るときは、ゆっくりにしてください、と息も絶え絶えに健吾くんに懇願する。

「わかった。でも、中、熱くて、すごい吸いついてくる。これは、イッたから?」
「……うん」
「これは……我慢できないな、あかり。すぐイケそう」

 腰をしっかりと押しつけながら、健吾くんは困ったように私を見下ろす。私が「我慢しなくていい」と言えば、きっと彼は喜んで腰を振るだろう。

 健吾くんに揺さぶられながら、ソファから足が落ちそうになるのを心配する。
 けれど、健吾くんのほうが先にそれに気づいて、グッと右足を引き寄せてくれる。

「足、肩に乗せてもいい?」
「ん、大丈夫」

 右の足首が持ち上げられて、健吾くんの肩に乗せられる。それだけでも少し角度が変わるのに気づいて、健吾くんは緩く抽挿を開始する。

 寄せては返す波のように、ゆっくりじわりとした律動。達したばかりの中が解されて、かき混ぜられて、また脈打ち始める。
 左足も肩に乗せられると、奥に当たりすぎて思わず声が漏れ出てしまう。

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