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サキュバスちゃんの純情《長編》
第6章 花火と火花
ずるりと足を滑らせると、右足だけソファから落ちてしまう。気にせず、健吾くんの名前を呼ぶ。
「健吾」
「ん?」
「キスして」
笑顔の健吾くんが上体を倒し、唇が触れる。健吾くんの体は汗びっしょりで、唇も熱い。涼を求めるように、健吾くんは私の体に密着してくる。
「あかりの体、冷たくて気持ちいい」
「ん、ありがと」
「冬は……一緒に寝たら寒そうだけど」
「そう、だね」
冬は暖を求めて騎乗位が多くなるのだけど、健吾くんには言わない。それはまた冬になってからの話だ。
「ブラウス、汗ついた? 着替えはあるから気にしないで」
「……何着買ったの?」
「三? 四? 少ない?」
「多い! せめて二着までにして! しなさい!」
「えー」
不服を訴えても、無駄。今後は受取拒否だ。ほんと、翔吾くんも健吾くんもプレゼント魔で困る。
中で急速に小さく萎えていく肉棒に苦笑して、シャワーを浴びたらさっさと帰ろうと決意する。
脱童貞を達成したセフレは、きっとまたすぐに会いたいと言ってくるに違いない。今週分の精液の確保はできた。今日の食事はこれでおしまいだ。
……なんて決意したのに、シャワーを浴びている最中に健吾くんにまた挿れられてしまうのだけど。
童貞も精液も、ご馳走様でした。