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サキュバスちゃんの純情《長編》
第1章 情事と事情

「あかり、ダメ!」
「ん、我慢して」
「でも!」
「我慢して」

 目をギュッと閉じて射精を我慢している翔吾くんがかわいらしい。膣内を締めて腰を上下に動かす。硬さを増した肉棒が、私の中で爆ぜたいと主張している。わかっているけど、まだ、ダメ。

「まだ」
「でも、もうっ」
「もう?」
「げんか……っ!」

 もう限界、かぁ。仕方ないなぁ。

「じゃあ、翔吾」

 柔らかい唇をペロリと舐め、舌を口内に侵入させてから。

「一番奥に、おいで」
「っ!」

 翔吾くんの体が震えて、膣内に何度も何度も精が吐き出される。膣内が脈打つのは不思議な感覚だ。
 我慢していたというのは本当だったのか、量が多い。ありがたいことだ。

 じんわりと熱が体に広がっていき、空腹が満たされていく。
 キスをしたまま果てた翔吾くんは、肩で息をしながら、私の体をぎゅうと抱きしめてくる。

「気持ち、良かった……」
「なら、良かった」
「ごめん、俺ばかり気持ち良くなって」
「いいよ、気にしないで」

 セックスは食事。気持ち良さはあまり関係ない。気持ちいいならいいに越したことはないけれど、私にとってはあまり重要ではない。
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