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サキュバスちゃんの純情《長編》
第7章 傷にキス

「あかりはずるいよ」

 ぐちゅと音が鳴る。ケントくんの腰が動いて、最奥を突く。

「でも、そういうプレイなら、好き」
「ケ、ケント?」
「意地悪するのも、されるのも、大好き」

 質量を増した肉棒が、ケントくんの表情と同じように、嬉しそうに動く。

「今日一日、セックスしよ、あかり」
「え、やだ、無理! お金、下ろすまでって――」
「大丈夫、僕はまだイケる。あかりが無理でも僕が頑張るから」
「だ、だからっ!」
「うん、だから、僕のセフレになるって言うまで、あかりを犯してあげる」

 話が通じない!
 この強姦魔!!
 その後、笑顔のケントくんは、宣言通り私を何度も絶頂まで導き、自らも何度も精液を吐き出して……結局、昼になる前に私から希望通りの言葉を引き出すことに成功した。

 そうして、ひと夏だけのセフレが欲しいなんて願望は露と消え、二週連続で中長期的なセフレを獲得するという、ありがたい状況になったのだけれど。

「あかり、出るよ。受け止めて」
「も、無理……溢れちゃ……!」
「溢れさせてあげる」
「むりっ……!」

 満腹にも関わらず精液を注ぎ込まれるというセックスは初めてで、膣口から溢れ出る白濁液を感じながら、そして、ケントくんの悪魔の笑顔を見ながら、「人選を誤った」と感じていた。

 空腹を満たすのにも限度がある。
 その限度を簡単に超えてくる悪魔、インキュバスの性欲と食欲は――サキュバスには御しがたいものだったのだ。

 もう、当分、セックスはいりません!

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