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サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携
「抜け駆けは禁止」
背後から聞こえた不機嫌そうな声に、翔吾くんが応じる。
「背中がいいって言ったのは、健吾だろ。ほくろが見えるからって」
「俺もあかりとキスしたい」
サンドイッチは、幸せではありません。嫉妬しない、喧嘩しない、って約束はどうなりました?
仕方がないなぁとぐるりと体の向きを変えて、パァと顔を明るくした健吾くんのキスを受け入れる。お兄ちゃんのものを欲しがる弟だ、本当に。
「っひゃ!」
背中を這う温い感触に、思わず仰け反る。翔吾くんが、背中を舐めている。
「あ、気にしないで、あかり」
「気になるっ!」
「あかり、こっち。キス」
「んんっ!」
無理やり顎を固定され、健吾くんに舌を挿れられる。暴れようとした私の腕を、健吾くんが片手でまとめ上げる。
「んっ、ふ、あぁ」
「ん、いい子」
腰から背筋を舐め上げられると、ゾクリと体が粟立つ。健吾くんは口内を犯しながら、私の両手を彼の体の下敷きにして捕らえ、空いた両手で胸を揉み始める。
ちょっと。
ちょっと、待って――!