この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

「今日はゆっくり過ごしたい」

 私は朝食の席で二人にそう宣言した。翔吾くんと健吾くんは顔を見合わせ、頷く。

「うん、いいよ」
「あかりさんの好きなように」

 昨日は、酷かった。
 朝から晩まで二人に貪られ、私が何度意識を手放したか。
 足腰が立たなくなって、介助だと称してトイレのドアを開け放たれたり、ゆっくりしたいと一人でお風呂に入ることを望んでも、倒れるといけないからと二人一緒に入ってきたり……思い出すだけで叫び出したくなるようなことを、された。

 だから、夜は一人で眠りたいと主張し、「部屋に入ってきたら別れる」と言って鍵をかけて眠った。「別れる」が効いたのか、二人は夜這いなんて真似はしなかった。
 本当に、よく眠れた。

 けれど、疲れは取れていない。
 腰は痛いし、腕もお腹も筋肉痛だし、喘ぎすぎたのか声はちょっぴり枯れかけている。
 ハタチの性欲――それも二人分に付き合うのは、本当に、疲れる。

「行きたいところ、ある?」
「癒されるところなら、たくさんあるよ」

 翔吾くんが、軽井沢のガイドブックを持ってきてくれる。今年発行されたものだ。わざわざ買ってきてくれていたのだろう。
 オニオンスープを飲みながら、翔吾くんがページをめくってくれるのを見る。ところどころにドッグイヤーがしてある。

「美術館を巡ってもいいし、森林浴をしてもいいし」
「滝もあったはず。湖か池も多いよな」
「教会とか古いホテルもあるね。有名な作家のゆかりの地とかも」

 へぇ、結構いろいろあるんだなぁ、と覗き込みながら、二人の話を聞く。この滝は綺麗だとか、この周りには何もないとか、翔吾くんが好きなジェラートだとか、健吾くんがよく行っていた美術館だとか。聞いているだけでも楽しい。

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ