この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

「もしもし。ご迷惑でしたか」
『いえ、大丈夫です。何かありましたか?』
「……私が何を望むのか、わからなくなりまして。相談になら、いつでも乗ってくださるんですよね?」
『構いませんよ。それで、あかりさんが望むこととは?』

 だから、それがわからなくなったから水森さんに相談しているんだってば。

 窓から木々が揺れているのが見える。ザワザワとかすかに音が聞こえる。静かなようで騒がしい夜だ。

「……精液だけを望むのは、難しいことですか?」
『難しいから悩んでいるのでは?』
「それは、そうなんですけど……どうすれば、精液だけ確保することができますか?」
『セックスフレンドを本気にさせないようにするか、セックスフレンドではなく、恋人か夫を迎えたらいいのでは?』

 恋人か、夫?
 こいびとか、おっと?
 セックスフレンドでは、なくて?

 それは、考えてもみなかった。青天の霹靂だ。

「恋人か夫、ですか?」
『男はそれで満足するのでしょう? ならば、別にいいではないですか』
「で、でも、私は叡心先生のことが」
『それも話せばいいじゃないですか。それでもいいという男だけを恋人か夫にすればいいでしょう』

 話す……叡心先生のことを、話す……。

『村上叡心のことを知りながら、それでもあなたのことを愛するという男性が現れたら?』という水森さんの問いに、私はなんて答えたんだった?

 そういう男性が現れたら、恋人か、夫に、する?
 いや、でも、やっぱりそれは、無理。無理な気がする。無理でしょ? 無理だよね?

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ