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サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

「あかり、好き」
「……好きだよ、翔吾」

 甘い吐息が、お互いを求める視線が、絡む。何度も何度もキスをして、深く繋がり合って、想いを言葉で伝え合って、体を高め合う。
 気持ちいい、と思う。
 裸で抱き合って、溶け合いたいと思うくらいに。

「あかり、イキそ……」
「いいよ、翔吾。中にたくさ……っ」

 舌を求め、唾液を交換しながら、愛液に濡れた膣襞が翔吾くんに絡みついて離れない。いや、離したくない、のかも。

 じっくりと熱を高め合って、翔吾くんは私の舌を吸いながら体を震わせる。奥に吐き出された精液を搾り取りながら、何度もうわ言のように「好き」と呟く。

 じわり広がっていく熱は、相変わらず気持ちが良くて、美味しい。そして、久しぶりに、泣きそうなくらいに満たされている。
 心が。
 叡心先生に抱かれたときと同じくらい、満たされている。

「あかり、俺、幸せすぎる」

 ポタリ落ちてきた雫は、汗か、涙か。
 顔を見せてくれない翔吾くんに苦笑して、けれども同じ想いを抱いている自分に気づく。
 心を通わせるセックスは、こんなに気持ち良くて、こんなにも、幸せだ。幸せなのだ。
 すっかり、忘れてしまっていた。

「翔吾、私も幸せ」

 笑い合って、キスをして、抱き合って、またキスをする。
 あぁ、幸せだ。

 何度もキスをしていると、翔吾くんがまたヤル気になってしまうので、早めに繋がりを断つ。抜くときは、やっぱり少し寂しいけど、仕方ない。

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