この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第9章 記憶と記録

 夜、ミチさんが裏口から訪ねてきた。私はようやく、叡心の妻を手に入れたのだ。
 既に人払いはしてあったので、ミチさんを家に上げ、離れに連れていき、白無垢と色打掛を見せてどちらがいいか選ばせる。ミチさんは赤い色打掛を選んだ。
 色打掛を着て化粧をしたミチさんは、とても美しい。触れてもいいのかと戸惑うほどに美しかった。
 私の妻になれ、と自然と口にしてしまっていた。けれども、ミチさんは頷かない。ただ、冷たい目で、笑いもせず、泣きもせず、私を見据えただけだった。
 強情な女を組み敷いて、私は願う。
 妻になって欲しい。
 笑って欲しい。
 私を、慕って欲しい。
 私のものになって欲しい。
 しかし、願いは、叶わない。
 強情な女は喘ぎ声一つもあげず、私を迎え入れ、その膣内で精を受け入れた。
 孕んで欲しい。私のものにならないのなら、せめて私の子を孕んで、産んで欲しい。
 狂おしいほどに美味な体に、何度も精を放ち、私は切にそう願った。


 今夜もミチさんを抱く。
 能面のように表情を変えないミチさんに、何度も妻になるように説得する。けれども、拒絶される。
 なぜ、私の想いを受け取ってくれない。
 なぜ、笑ってくれない。
 なぜ、私の子を孕んでくれない。
 なぜ、なぜ、なぜ。
 なぜ、それでも、私はミチさんを慕い続けるのか。
 いつかミチさんが私のことを慕ってくれると信じるしかない。

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ