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サキュバスちゃんの純情《長編》
第10章 黒白な告白
あ、じゃあ、ますます体の相性は良くないかも。
自慰行為が好きな人って、遅漏の人が多い印象だ。右手が好きすぎて膣ではイケないという人、たまにいるからなぁ。
そういう人の場合は、「顔に出して」とか「口に出して」とか言えばいいだけなんだけど、次も会いたいとは思えない。一夜限りで終わってしまうのが通常だ。
「遅漏くらいならいいけど、変態的なオナニーが好きな人っているじゃん? 女装しないとイケない人とか、彼女と他の男がセックスするのを見るのが好きな人とか、SM好きだったりとか、玩具ばかり使いたがる人とか……あ、これは俺か」
笑う相馬さんに、私もつられて笑ってしまう。
玩具ばかり使っていても、相馬さんとのセックスは別に苦ではなかった。研究熱心なんだなぁと感心するときはあったけど。
「まぁ、とにかく、ちょっと変わった癖(へき)がある人かもしれないから、気をつけたほうがいいかもね」
「うん、わかった」
皿の上のものを片付けながら、相馬さんと最後に思い出話をする。とは言っても、相馬さんとの思い出は玩具とセックスのことがほとんどなんだけど。
半年くらい前に開発した玩具の売れ行きが良さそうで、安心した。通販で日本メーカーの電池をつけるようにしたら、単価が高くても売れるようになって、社長から褒められたとも言っていた。
私も少しはモニターとして役に立っていたなら、嬉しい。それだ相馬さんの評価に繋がったなら、本当に嬉しい。
不思議な感覚だ。
いつもは切ないセフレとの別れが、今回はない。何だろう、やりきった感、満足感が大きい。
楽しかった。楽しかった、なぁ。相馬さんと会うのは。
いいセフレさんに出会えて良かった。