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サキュバスちゃんの純情《長編》
第10章 黒白な告白

「おいし。我慢しないよ。出すよ」
「ケントくっ」
「ごめん、出る……っ」

 どくんと最奥で精液が弾ける。ビクビクと震える肉棒を締め上げて、白濁液を搾り取る。
 相変わらず、量が多い。美味しい。
 週末の精液の確保、何とかなったなぁなんて思いながら、背後で荒い息をしながら「食事」をしているケントくんを睨む。

「説明、してね、ケントくん」
「え? 何を?」
「なん、で、カギ、持っているのか」

 ケントくんはぎゅうと私の腰を抱きしめて、笑った。

「こないだ、あかりちゃんが寝ている間にちょっとスペアを探して、ね」
「はぁっ!?」

 確かに、合鍵はチェストにしまってあるだけだから、簡単に取り出すことができる。そして、私も毎日確認するわけじゃないので、合鍵がなくなったのに気づかなかったというわけか。

「ま、いいじゃん。結果的に僕がヒーローになれたんだから」
「ヒーロー?」
「迫られて困っているあかりちゃんを助け出すヒーロー!」

 迫られて困っていたのは事実だから、反論はしない。あのまま荒木さんにキスされて、さらに抱かれていたら、絶対に後悔していたはずだ。確かに、ケントくんがいてくれて助かった。
 けど、ヒーローは紳士であるべきで、助けた女を乱暴に抱いたりはしないはずだ。きっと。

「あ、んっ」

 ピンと乳首を弾かれて、体が震える。一向に萎えてくれない肉棒から、そろそろ解放して欲しいんだけど。
 ……って、いやいや、まさか、だよね?

「今日は一段とあかりちゃんの体が美味しいな。ね、二回戦、付き合って」
「やだ、無理! 立ってらんないよ!」
「わかった。じゃあ、正常位か後背位にしようね」

 何が「じゃあ」なのか!
 せめて、服を脱いで、ベッドかソファで!
 ……そんな私の願いは聞き届けられることなく、玄関先の廊下で声を我慢して汗だくになりながら、たっぷり貪られる羽目になるのだった。

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