この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第10章 黒白な告白

 コップとゼリーをサイドに置いて、ぎゅうと先生の頭に抱きつく。先生が慌てて「シャワー浴びていないから、臭いから!」と逃げようとするのを、離さない。

 ……あぁ、先生だ……湯川先生だ。甘い匂いのしない、汗臭いだけの、先生だ。

 じんわりと胸の奥が暖かくなっていく。
 実際に先生に触れると、決心が揺らいでしまう。でも、ならば最後に思い残すことのないようにしておきたい――そんな気持ちだ。

「迷惑だった?」
「め、迷惑だなんて! そんなこと!」
「会いたかった」

 好きだと自覚したら、どうしてこんなふうに素直になれるのか。フラれることを覚悟したら、どうしてこんなふうに大胆になれるのか。
 不思議だ。
 湯川先生の体は熱い。そして、硬直している。カチコチだ。

「……あかり?」
「先生に会いたかった」
「俺も、会いたかった。連絡できなくて、ごめん」
「ん、いいよ、会いに来たから」
「ありがとう、あかり」

 腰に回された腕はやはり熱い。夏風邪をかなりこじらせているみたいだ。これが医者の不養生ってやつか。
 ボサボサの髪を撫で、頬にキスを落とす。剃っていないヒゲがまばらに生えている。チクチクするのも新鮮だ。
 何度もキスをすると、湯川先生はビクリと体を震わせて逃げようとする。

「ダメ、あかり、風邪が移るから」
「キスしたい」
「ダメ。移したくない」
「せんせ」

 逃げようとする先生の太腿の上に座り、腕を首の後ろで組んで、ほぼ同じ視線の高さで、笑う。

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ