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サキュバスちゃんの純情《長編》
第10章 黒白な告白
先生が好き。
伝えられないと思っていた気持ちが、むくむくと大きくなってくる。このままだと爆発してしまう。
「あかり」
太腿に押しつけられているものの存在に、私の体が喜ぶ。熱を帯びた雄を、早く受け入れろ、と喚く。
「ごめん、あかり。今すぐここで抱きたい」
「せんせ、待っ」
「待てない」
「待って!」
強い声に、湯川先生が手を止める。ワンピースのボタン、いつの間にそんなに外していたのか。気づかなかった。油断も隙もありゃしない。
「ベッドがいい?」
「違う、違うの。そうじゃなくて。私、先生に言わないといけないことが」
「ん、何?」
ボタンを外そうとする先生の右手をやんわりと包んで、言葉を探す。けれど、適切な言葉が見つからない。
なんて言えば、先生に伝わるだろうか。
なんて言えば、私の気持ちが伝わるだろうか。
探したけれど、一つしかなかった。
「せんせ、好き」
驚いて目を見開く先生の顔。珍しく、先生が動揺している。
「好きなの。望のことが好き」
先生が息を呑むのがわかった。ごくりと喉が鳴った。
「愛してるの」
湯川先生の目に私だけ映して。
私だけを見て。
私だけに触れて。
私だけを抱いて。