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サキュバスちゃんの純情《長編》
第11章 幸福な降伏

「……せんせ、抜いた?」
「……」

 ティッシュで処理をしながら、先生が視線を逸らす。
 ……先生にしては長持ちしたし、量も少なかったから、バレバレです。

「ごめん。我慢できなくて」
「ティッシュの中じゃなくて私の中に出してって、あれだけ言ってるのに、もう」
「……ごめん」

 シャワールームでの翔吾くんとのセックスの音だけでも、十分オカズになり得るのだ、と健吾くんを思い出す。
 熱い裸を抱きしめ合いながら、キスをする。気持ちいい。このまま気持ち良く眠れそうだ。

「私こそごめん。つらかった?」
「いや……思ったより、大丈夫だった、かな」

 翔吾くんに嫉妬するかと思っていたけれど、そうではなかった、と湯川先生は言う。不思議と、「あかりが気持ちいいならそれでいいか」と思えたのだそうだ。
 ……それは、何の悟りなのだろうか。湯川先生はどの境地にたどり着いたのだろうか。

「翔吾に自分を重ねているのかもしれないな」
「……へ?」
「結局、俺も翔吾もあかりのことが好きだし、気持ち良くなってもらいたいという点においては同じだからね」

 考え方が同じだから、相手の行動も理解できる、ということなのだろうか。私にはいまいち理解できない思考だけれど、湯川先生がそれでいいなら、構わない、かな。

「無理、してない?」
「大丈夫。むしろ、ホッとしてる。俺ができないことを翔吾が補ってくれるなら、安心だよ」
「そういうもの?」
「そういうもの。本当に信頼できるかどうかは、まだお互い手探り状態だけど……大丈夫じゃないかな」

 なら、良かった。大きな価値観の違いはないみたいで。これから出てくるのかもしれないけど、現段階ではお互い許容範囲内だということか。

 うとうとし始めた先生の額にキスをして「おやすみ」と微笑む。
 こんなふうにぎゅうと抱き合って眠る幸せな夜が、長く続くようにと祈りながら、目を閉じる。
 幸せな夜、なのだ。

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