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サキュバスちゃんの純情《長編》
第11章 幸福な降伏

「望さん、チェックアウトは何時?」
「十一時だけど」
「じゃあ、結構時間あるね。……試してみる?」
「しょ、しょーごくっ!」
翔吾くんからの突拍子もない提案に、私は頭と手を振って拒否をする。
けれども。
「……まぁ、いつか、機会があれば」
湯川先生は苦笑しながら、そう応じたのだ。
いつか。
それが、遠くない未来のことだとはわかる。翔吾くんはいつでも準備ができている、湯川先生はまだ少し心の準備がかかりそう。
でも、予感がある。
たぶん、遠くない未来、私は二人と一緒にセックスをするのだろう。
二人から、愛されながら。
二人を、愛しながら。
それは、幸せなこと、だろうか。
「じゃあ、いつか」
健吾くんとしたときは吐いたのに、湯川先生なら大丈夫だという判断の基準がいまいちわからないけれど、翔吾くんは納得したらしい。
「楽しみだなぁ」
翔吾くんの言葉に苦笑する湯川先生の様子がおかしいことに、私は気づいている。
ごめん、先生。……勃ってる、よね。
暴発しそうなくらい勃起してしまったであろう先生の顔を見つめながら、本当に申し訳なく思う。
……こんなんじゃ、先が思いやられるなぁ。

