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サキュバスちゃんの純情《長編》
第14章 小咄(一)

新横浜駅→名古屋駅
「翔吾はモテるだろ」
「……まぁ、多少は」
「なんであかりだったんだ? あかりじゃないとダメな理由なんてないだろ」
「望さんだってモテるでしょ?」
「あぁ、職業としてはモテるけど、男としては致命的な欠点があるから、俺」
「男として致命的な欠点?」
「勃起不全。あかり以外では勃たない」
「……へ?」
「あかり以外では勃起しない」
「いや、言い直さなくてもわかるよ」
「俺はあかりじゃないとダメなんだ。翔吾は?」
「……まぁ、そういう意味でのダメな理由なんてないけど……ないけどさぁ」
「ま、心変わりしたらすぐに言ってよ」
「なんかムカつく。好きになるのに理由なんていらないじゃん」
「そういうところはまだまだ子どもだなー」
「うわぁ、ムカつくなぁ。あ、車内販売。なんか買ってよ、オトナの湯川センセー様」
「コーヒー一杯なら奢ってやるよ」
なんだかんだ、仲はいい。

