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剛 to 舞依
第1章 剛の「剛 ing 舞依」 イブ
「…オイ」
表通りに出る手前で
ヒロがこっそりメモを渡してきた
「…」
俺の携帯番号だ
「…」
ヒロは黙ったまま顎で内海を指していた
…なるほど、よく気が付く奴だなぁ

「…先生よ~あんまり弟追い詰めんなよ」
「追い詰めてなんか…」
「ま、あいつはワルにゃぁ成れねぇから心配ねぇって、しばらくそっとしといてやれや」
「…」
「…大丈夫だとは思うけど、なんかあったら連絡しな」
ヒロに渡されたメモを内海の手に握らせて
「じゃあな、気ぃ付けて帰れよ」
と表通りに送り(追い)出す
「あ、あなた達こそ早く帰りなさいよ!」
教師らしい諭し言葉を背に手だけ挙げて応え
二人路地に戻って行った

「…だけどあの連中大丈夫かね?」
「そーだな、ヤツらが悪さしなくてもああやってツルんでれば絡まれるかもな…」
「…あ、剛、ビンゴ…見ろよ」
ヒロの目線を追うと
さっきの路地から2筋目の路地で
おぼこい10人が5人組と睨み合っていた
おまけに先頭はおぼこさマックスのトモだ!
「相手はマッド武じゃん」
「よりにもよって面倒くさい奴等かよ」
「アイツは手が早いからボコられるぞ」
「どうする?剛」
「相手が相手だから助けてやるか」
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