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おにいちゃん、おしえて。
第3章 おにいちゃんと、ふたりきり。
今まで清花の事を、妹の芽衣と同じように家族のような存在だと思っていたし、紳士的に接してきたのに、こんなことをしていてはセクハラオヤジと変わらない。

ふたりきりでいると変になる。
英司はひっそりと落ち込んだ。


清花を風呂に入らせた後、英司はこたつの後ろにあるソファに身を預けるようにどっかりと座り、テーブルの上にある小ぶりのみかんを手に取った。

伯父がみかん農家を営んでいる関係で、冬場はこのみかんが大量に送られてくる。
ひとつ剥くと、甘くてフレッシュな香りが鼻孔をくすぐって、少しだけ酸っぱくて、まるで可愛らしく色気を振りまく清花のような……って俺は何考えてんだ。

英司は自分に突っ込みながら、みかんをひと房口に放り込み、ずっと流れているテレビをぼんやりと眺めていた。


あいつ、誘ってんのか?

俺だからいいようなものの、あんなに太ももだのパンツだの見せつけられたら、他の男なら一発だぞ。

――なんて、考え過ぎか。まったく……。


みかんを食べ終えて皮をテーブルに置くと、浴室から出てきた清花が、ソファに座る英司をひょこっと覗いていた。

「おにいちゃん、おふろ出たよ」
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