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おにいちゃん、おしえて。
第3章 おにいちゃんと、ふたりきり。
しばらくして、洗面所の方で物音がした。
英司が風呂を終えて出てきたことに気づいた清花は、ぴしりと背筋を正して座り直す。
居間に入ってきた英司は、タオルで髪を拭きながら言った。
「……あれ。髪乾かしてないの?」
指摘する英司こそ髪が濡れていて、すごく妖艶で……。
清花はそわそわと落ち着きを失くし、直視していられず俯く。
「そこ座って。乾かしてやるから」
ドライヤーのプラグをコンセントに挿し、床に座る清花をまたぐようにして、英司がソファに腰を下ろした。
ブオオオ……と大きな音を立てながら、たっぷりの温風が清花の髪を乾かして行く。
英司の指先が柔らかく頭を撫で、とても心地いい。
つい、ふああ……とあくびが出るのを、清花は両手で押さえた。
その様子を、英司は気にも留めない風を装いながら、余すところなく見つめていた。
清花は、まるで仔猫みたいだな。
ペットは飼ったことないけど……撫でて抱きしめたくなるような……。
いつまでも撫でていたいと思いながら、英司はふわりと髪を撫でた。
英司が風呂を終えて出てきたことに気づいた清花は、ぴしりと背筋を正して座り直す。
居間に入ってきた英司は、タオルで髪を拭きながら言った。
「……あれ。髪乾かしてないの?」
指摘する英司こそ髪が濡れていて、すごく妖艶で……。
清花はそわそわと落ち着きを失くし、直視していられず俯く。
「そこ座って。乾かしてやるから」
ドライヤーのプラグをコンセントに挿し、床に座る清花をまたぐようにして、英司がソファに腰を下ろした。
ブオオオ……と大きな音を立てながら、たっぷりの温風が清花の髪を乾かして行く。
英司の指先が柔らかく頭を撫で、とても心地いい。
つい、ふああ……とあくびが出るのを、清花は両手で押さえた。
その様子を、英司は気にも留めない風を装いながら、余すところなく見つめていた。
清花は、まるで仔猫みたいだな。
ペットは飼ったことないけど……撫でて抱きしめたくなるような……。
いつまでも撫でていたいと思いながら、英司はふわりと髪を撫でた。