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おにいちゃん、おしえて。
第4章 おにいちゃんの、ひみつ。
おにいちゃんには迷惑かけちゃうけど。
また嫌な思いさせちゃうかもしれないけど、「ここでは寝られない」って言わなくちゃ。

居間と廊下を仕切るドアが少し開いていて、照明とテレビの音が漏れている。
清花はそうっとその隙間を覗いてみた。

「っ……く……」
くぐもった英司の声が、バラエティー番組の笑い声に混じって聞こえてきた。
よく見えないので、背伸びをすると……。


――えっ?おにいちゃん?


清花は目を疑った。

英司が、さっきまで清花が座っていたソファで、足を大きく広げて座り、苦しげに呻いている。
そして……スウェットのズボンとパンツが膝下まで落とされていて、英司の細く骨張った手元で、どきりとする形貌の何かを握りながら、それを素早く上下に動かして……。

何て切なげな顔。
何てエッチな手つき。
おにいちゃんが……あんなこと……。

「うっ……イクっ」

清香は、絶頂の呟きを聞き、息が苦しくなるほどの動悸を感じながら、幼い手を胸の前できゅっと握る。

イクってなに……?

英司は眉間に皺を寄せ、数枚のティッシュで自身のそれを抑え込む。
清香はごくりと息を呑みながら、英司が果て尽くすのを暗い廊下から見届けた。
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