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おにいちゃん、おしえて。
第4章 おにいちゃんの、ひみつ。
布団から出ると、日本人形と目が合う。
やっぱりこわい、全部こわい。

清花はパタパタと足音を立てながら居間に戻った。

「うわ、びっくりした。どうしたの。眠れないの?」

一発抜いたお陰で、賢者タイムが到来している英司は、つっけんどんな態度を取ることもなく清花に近づいた。

清花はじっと沈黙していた。

髪は乱れて、頬を赤らめて、少し汗ばんでもいるようだ。
何か悪夢でも見たのだろうか?
英司はそう思いながら、汗で額に張り付いた髪を取ってやった。

「おにいちゃん……箪笥の上のお人形、こわい……」
「え? ああ、そうだな、あれは結構迫力が……」

言い終える前に、清花は英司の腰にぴたりと抱きついた。
英司は少し戸惑ったが、欲情よりも心配が上回った。

「どうした、怖い夢みたのか?」

清花は、ううん。と首を振り、そのまま英司の温かさに身を委ねる。

「おい、清花……」

少女の、汗で少ししっとりとした鎖骨に英司は目が奪われ、ムラっとする本能が理性に影を落とす。


――さっき出したばっかりでこれかよ。

自分に呆れながら、何かに怯えている清花の肩を優しく抱いた。
先程の派手な自慰を見られているとも気付いていない英司は、清花が寝ぼけているのだと思い込んでいた。

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