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おにいちゃん、おしえて。
第1章 幼なじみ。
しかし、期待は脆くも崩れ去る。
秋になり、高校3年生の英司が大学に推薦で合格したのを祝し、大島家で母たちと芽衣を含む5人で食事をした。
どれもこれも驚くほどおいしそうで、オシャレ。
英司の母は料理関係の仕事をしているので、プロ級のおもてなしメニューが出てくるのだ。
清花は、料理に舌鼓を打ちながら、隣に座っていた英司にそれとなく温泉旅行の話をした。
「旅行? 多分行かないなー。バイトもあるし……」
なんともつれない返事。
土日を絡めて行くには、清花と芽衣は一日学校を休まねばならなかった。
英司は、受験シーズンのため、家庭学習期間で自由登校。
受験が終わっている英司は実質休みのようなものだった。
「おにいちゃんが行かないなら、私もやめておこうかな。そもそも、金曜だし……学校行かないとだし……」
清花の返事に耳を傾けながら、英司はチキンサラダを取り分け、うーんと考える。
「清花も行かないなら、その日、うちでメシ食ったらいいんじゃない?」
えっ……おにいちゃんと二人きり?
清花は頬を押さえて、赤くなった頬を隠した。
秋になり、高校3年生の英司が大学に推薦で合格したのを祝し、大島家で母たちと芽衣を含む5人で食事をした。
どれもこれも驚くほどおいしそうで、オシャレ。
英司の母は料理関係の仕事をしているので、プロ級のおもてなしメニューが出てくるのだ。
清花は、料理に舌鼓を打ちながら、隣に座っていた英司にそれとなく温泉旅行の話をした。
「旅行? 多分行かないなー。バイトもあるし……」
なんともつれない返事。
土日を絡めて行くには、清花と芽衣は一日学校を休まねばならなかった。
英司は、受験シーズンのため、家庭学習期間で自由登校。
受験が終わっている英司は実質休みのようなものだった。
「おにいちゃんが行かないなら、私もやめておこうかな。そもそも、金曜だし……学校行かないとだし……」
清花の返事に耳を傾けながら、英司はチキンサラダを取り分け、うーんと考える。
「清花も行かないなら、その日、うちでメシ食ったらいいんじゃない?」
えっ……おにいちゃんと二人きり?
清花は頬を押さえて、赤くなった頬を隠した。