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おにいちゃん、おしえて。
第9章 初恋は実らない?
おにいちゃんが教えてくれた、オナニー。
おにいちゃんが、教えてくれた……セックス。

英司がいなくなってしまって、清花に残されたのは――傷ついた心と、疼く体。

「結婚しよう」と言っていた約束は、本当なのかわからない。
本当だったらいいけれど……私のこと好きだったら、出発前、挨拶していくよね……。
顔を見て、行くよね……?

英司を思って眠れない夜。
清花はパジャマのズボンの中に手を入れた。
すりすりと指で、クロッチをなぞり続ける。これは、いつもの行為。

ある日、はじめてクロッチをずらし、指は直接温かく湿ったそこに辿りついた。

英司がしてくれたみたいに、一本指を挿れてゆく。
生暖かいそこは、まるで生きているかのように清花を迎え入れる。

「んんっ、おにいちゃん……ッ」

一本じゃ足りずに、二本の指を奥まで咥え込ませた。
英司のことだけを思い浮かべて、片手でむき出しになっている突起を弄る。
すると、きゅうっと中が蠢いた。

「あッ!」

クリトリスを触ると、一気に飛んでしまいそう。
教えてもらったとおり、硬くなった突起の上で滑らせるように円を描いて、中に入った二本を掻き混ぜ、びくんと体を震わせ、英司を呼んだ。

達したばかりの蜜穴が、きゅん、きゅん、と悲しげに収縮する。
こんないけないことを覚えてしまった後ろめたさと、英司を思う切なさが混じり合い、清花は自分を慰め続けた。
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