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ただ、口づけに愛を込めて
第3章 (第一部) 中学生、再会
その後もマジックを次々と披露してくれた。
その全てが私の心を躍らせる。
すごい、と何度も言っていた。

「これが最後。…ちょっとカードが飛び散りそうだけど。まあ大丈夫だろ」

突然不安なこと言い出した。

「ダメ!絶対ダメ!もし万が一床にでも散らばったらまずいから!お店に迷惑がかかるから!」
力説したが、西野は黙ってしまった。

………数秒の沈黙。
西野が耐えかねたようにちらっと机の上の自分の手を見る。
私はマジックをさせないよう、とっさに両手でカードを持った西野の手を包むように握ってしまっていた。

「西野のマジックが凄いのは十分分かった」
何もなかったのように手を離す。
危ない危ない…
西野も驚いていたが、私も同じくらいびっくりした。
……掌が熱い。

それから、お互いの学校のことや部活、小学校の思い出話に花を咲かせた。
ずっと楽しくて、ドキドキする、夢のような時間だった。

西野の楽しそうな表情が、心に残る。
西野の雰囲気は私に合っている。
そんな風に思えた。
私は西野の顔が好きなわけでも、西野が偏差値が高い学校に行っているから好きなわけでもない。
あいつと過ごす時間。
雰囲気が、心地よい。
ドキドキするし、楽しいけど、それだけじゃない。
何も話さなくても側にいるだけで落ち着く。
あいつの纏う雰囲気が、好きなのだと思う。
ここまで相性が良い相手は、今まで出会ったことはない。
特別な存在だった。
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