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ただ、口づけに愛を込めて
第2章 (第一部) 出会い
小学校は意外とすぐ慣れた。人見知りはしない社交的な性格と転校生という珍しさが相まって、休み時間の度に机の周りに人垣が出来て質問責めに合う。
「葉山さんて、何するのが好きなの?」
「兄弟はいるの?」
「さやちゃんは何色が好き?」
「習い事は何をしてるの?」
勢いに呑まれないように、一つずつ返していく。
しばらくは本を読むのは無理だなぁ…と思いながら。
1週間もすると物珍しさもなくなり、飽きたのか私から離れていった。私も大好きな本を次々に読み倒し、持ち前の元気とサバサバした性格、心配された授業の進度の違いも問題なくテストで毎回100点を取ってくことで(100点とかクラスでも珍しくないが)安定した立場を手に入れた。……まあある程度。
予想はしてたのだが。こうなることは分かっていた。性格でこうなるんだよ。いや、ホント!
サバサバした性格で、一緒にトイレ行こ〜という女子付き合いが面倒くさくなり距離をとり(これは仕方ないよね、うん)何故か男子達と仲良くなりよく話すようになった(ここからまずいのかな)。
服には気を使わず、機能性と動きやすさ、派手でないことのみ重点とし、髪も適当に結ぶだけ、口調は男と同じ男口調!休み時間こそ本を読み耽るが、それ以外は男子と何ら変わりなかった。
こうして、男友達が増えた結果、一部の女子に嫌われ(でもこのときはまだ気づいてなかった気がする)しかし何かとフォローしてくれる男友達と賑やかな小学校生活を送っていた。
「ちょっと西野!お前またα行ったのかよ!」
4年生の夏、中学受験をする生徒がほとんどだと知った私は親にお願いして中学受験をするための塾に入れてもらった。もちろん、受験をするために。
「なんでお前はいつもそんな情報早いわけ?」
ちょっと得意げな表情が隠せないまま不思議そうに聞いてくるのは西野廉(にしのれん)。私が好きな人だったりする。誰にも気付かれてはいけない、トップシークレット。
「知りたい?」
西野の隣の席が空いていることを確認して机に座る。
頭がいい友達が不思議がることは珍しい。楽しくなって満面の笑顔で聞けば、
「いや、いい」
視線を逸らして、さも興味がなさそうにする。
なんだつまらない、と机から降りておめでとうと言う。
「がんばったじゃん。今回」
「葉山さんて、何するのが好きなの?」
「兄弟はいるの?」
「さやちゃんは何色が好き?」
「習い事は何をしてるの?」
勢いに呑まれないように、一つずつ返していく。
しばらくは本を読むのは無理だなぁ…と思いながら。
1週間もすると物珍しさもなくなり、飽きたのか私から離れていった。私も大好きな本を次々に読み倒し、持ち前の元気とサバサバした性格、心配された授業の進度の違いも問題なくテストで毎回100点を取ってくことで(100点とかクラスでも珍しくないが)安定した立場を手に入れた。……まあある程度。
予想はしてたのだが。こうなることは分かっていた。性格でこうなるんだよ。いや、ホント!
サバサバした性格で、一緒にトイレ行こ〜という女子付き合いが面倒くさくなり距離をとり(これは仕方ないよね、うん)何故か男子達と仲良くなりよく話すようになった(ここからまずいのかな)。
服には気を使わず、機能性と動きやすさ、派手でないことのみ重点とし、髪も適当に結ぶだけ、口調は男と同じ男口調!休み時間こそ本を読み耽るが、それ以外は男子と何ら変わりなかった。
こうして、男友達が増えた結果、一部の女子に嫌われ(でもこのときはまだ気づいてなかった気がする)しかし何かとフォローしてくれる男友達と賑やかな小学校生活を送っていた。
「ちょっと西野!お前またα行ったのかよ!」
4年生の夏、中学受験をする生徒がほとんどだと知った私は親にお願いして中学受験をするための塾に入れてもらった。もちろん、受験をするために。
「なんでお前はいつもそんな情報早いわけ?」
ちょっと得意げな表情が隠せないまま不思議そうに聞いてくるのは西野廉(にしのれん)。私が好きな人だったりする。誰にも気付かれてはいけない、トップシークレット。
「知りたい?」
西野の隣の席が空いていることを確認して机に座る。
頭がいい友達が不思議がることは珍しい。楽しくなって満面の笑顔で聞けば、
「いや、いい」
視線を逸らして、さも興味がなさそうにする。
なんだつまらない、と机から降りておめでとうと言う。
「がんばったじゃん。今回」