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ただ、口づけに愛を込めて
第2章 (第一部) 出会い
西野はどう思っているんだろうか…
あいつから美和ちゃんの話が出たことはないし、私からしたこともないが…確かに美和ちゃんから西野に話しかけにいくことは多い。特に気にしたことはなかったけれど。
自由行動の時間、他の3人が少し離れた隙を見計らって、たまらず西野に聞いてみた。
「あのさ、西野。お前美和ちゃんのことどう思う?」
「小池?いや、なんとも思わないけど」
表情を変えずに答える西野に安心する自分がいる。
嘘をついてない。
「好きになったりしない?スタイルいいしさー、可愛いよね」
自分で言ってて嫌になる。あまりに卑怯だ、こんなやり方。
「そうかー?俺は…馬鹿な女は好きじゃない」
淡々と答える西野にちょっと美和ちゃんが気の毒になる。勝手ながら。
「いや…それ美和ちゃんに失礼だから」
馬鹿って言ったことは…否定しない。
この小学校は中学受験組が7割弱。その生徒達は一部を除きテストで高得点を取っていく。というより、公立小学校のテストくらい、余裕で満点でなければ中学受験で上は狙えない。小学校の先生がどう教えようが、半分以上の生徒が高得点を取るのだ。中学受験をしない人達との差は大きい。もちろん、中学受験をしない晶ちゃんなどの数人の生徒もテストで高得点を取る。しかし美和ちゃんはその中に入っていなかった。
西野の返事に安心する気持ちに自己嫌悪する自分を、浅ましく思った。

「お前、合判どうだった?」
合判とは、合格判定の略で学校別に合格可能性が出る試験である。
「まあまあかな。悪くはないよ」
第一志望校は合格可能性80%を超えている。
行きたい学校で満足していた。
「そっちは?」
「榮成に60%だった!」
待ってました!というように嬉しそうに言った。
榮成といえば、日本トップの偏差値を誇る名門。当然御三家の筆頭。
「すっっ…ごいじゃん!!榮成?!マジで?西野が?凄いな!」
びっくりした。この西野が、榮成!
「おめでとう」
「まだ本番じゃないけど」
それですごいよ、と続けると顔を逸らした。

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