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甘蜜トラップ
第4章 惰性と欲求
意地悪だ。
こんなことさせなくたっていいじゃん。見られながら弄るなんてそんな趣味ないのに。
ほら、と促されるままに既にぬるりと滑る敏感な部分に控えめに刺激を与える。慣れ親しんだ感覚だけではない熱が下腹部をきゅうっと締め付けた。
いつもならなんとなくそんな気分になって、軽くイってスッキリしようというだけなのに、柳瀬の濡羽色の瞳に見られているだけで煽られる気持ちになる。同時に余裕満載の彼を興奮させたいという欲が湧いてきて。
「……ん」
「もっと気持ちいいのが好きでしょ、橘は」
指先でくるくると円を描くように捏ねて、時折わざと柳瀬にキスをねだった。「しょうがないね」と唇を寄せてくれるから、私は奪い取るように貪るようなキスをし、それを受け入れてくれる彼に興奮した。
ヒートアップする指の動きは小刻みに震える身体に終わりを迎えさせようとするのに、柳瀬はキスをやめて私の口の中に指を差し込んだ。
「絡め取って」
「ん、ん……」
舌とは違う動きをする指を追いかけるように舌を絡めていると、今度は口からも抜き取られ唾液で湿った指の腹で胸の先を捏ねる。
「ぁ、なに、」
くち、と厭らしい水音が私の吐息の合間に耳に飛び込んできた。
花芯に自ら触れる指の下で柳瀬の指が不規則に動く。ナカへの入り口を撫でるように、少しだけ侵入したり、私の体液に濡れた指で円を描いて焦らす。
「ま、って……ぅ」