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甘蜜トラップ
第2章 快楽と堕落




玄関に立ちっぱなしだった私を引っ張り上げて中へ連れ込んだ。無理やり身体を抱き寄せられて強引に唇に口づけられる。

「みず……」

「俺結構束縛しいかも」

彼氏でもないくせに。
なんで独占したがるのか全然わかんない。

じっと瑞樹の瞳を見つめると、「あーもう」と低い声で唸るように言い、私をリビングのソファーまで連れて行く。


「瑞樹っ、うあっ」


どさ、っと音を立てて倒れこんだ身体をソファーが支えてくれたが、起き上がろうとすると瑞樹がすぐに私に覆い被さる。


「逃さねえ」

「お風呂、入りたいんだけど」

帰ったばかりだし。
汗臭いと思う。

「ああ、じゃあ一緒に入るか」

「えっ」

「え、じゃないだろ。バスタオル持っていくから先に入ってろよ」

「……分かった」


今更恥じらうことではないと分かってはいるものの、いつもの環境ではない分に緊張する。見る景色が違うだけで全く未知な世界にいる気分になる。不思議だ。





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