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甘蜜トラップ
第3章 感情と強制
「風邪引かないように、寒いと思ったらエアコンつけていいから」
「この時期まだエアコン要らないよー」
暑い。
柳瀬がバスルームに入ってから気付く。テーブルに置かれたコンビニの袋、そういえばさっきまで無かったよな、って。
ちらり、お風呂のほうを見ると水の音しかしなかった。見てはいけないものが入っているとも思えないしこそっと覗き込むと、歯ブラシと歯磨き粉セットとメイク落としと化粧水乳液セットが入っていた。
「……買ってきてくれたんだ」
私がお風呂に入ってる間に。
メイク落とせないしお湯で洗って今日は我慢しようと思っていた。帰りに買って帰れば良かっただけのことだけど、一緒にいるところを学生とかに見られると厄介だろうなってのは私も分かってるつもりだから言わなかった。迷惑かけたくない。多少私の肌が痛かろうと、山中みたいなことになるって考えたらーー……
「柳瀬……」
優しいな。
なんで優しくしてくれるんだろ。
昔の馴染みかな。友達いない可哀想な生徒だから……とか? 恋愛対象はないよね。山中の件があって尚更。柳瀬がモテる理由ちょっと分かったかも。
暑いな……。
熱い、身体が。
下腹部がきゅうっとなって悲鳴をあげるみたいに、無性に触れたくなる。なにも考えられなくなりたい。
指先が秘部に赴くことを止められるほど余裕はなく溢れんばかりの欲求に任せて指を滑らせ、そこに触れた。やけに興奮した様子の突起を瑞樹がしてくれたのと同じように捏ねながら、でも頭の中にいるのは柳瀬の顔ばっかりで。鼻だけでなく頭の中からも覚えてしまった柳瀬の匂いが離れない。
「……っ」