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甘蜜トラップ
第3章 感情と強制
ソファーに身体を倒し、天井を見上げる。人の家に来てまでこんなことをしている自分がどれだけ馬鹿なのかってことが頭の片隅から飛び出てきて、いつの間にか過ぎ去って行った。真剣に考えていられるほど頭が回らない。
指の腹で優しく刺激を与え続けていると、身体はもっと熱を持ってきて顔が赤くなっているのが分かる。ふう、と息を吐き出しながらゆっくり慰めていると徐々に波が襲ってきた。イきたい欲求に駆られ、指を速める。
イく直前になって一旦離し、既に水気を帯びたそこに指先を挿し込む。
「っ、ふ、柳瀬……っ」
駄目だ、私頭おかしい。
なんで柳瀬なの。
優しくされたい。もっと優しくして。柳瀬の前でもっと泣いて困らせたい。頭を撫でて欲しい。もっと、もっと、私だけ贔屓させたい。おかしいな。
ナカを突いても自分では欲しいところには来なくて、物足りなくて、もっと刺激を求めてしまう。蜜を絡めた指で突起に触れ、強い刺激を与えた。イきたい、もう……っ。
「っ、ぁ」
はあっ、と大きく息を吐いてソファーに身体を落とした。重力に抗い続けたかのように反っていた身体は疲れ切っている。
怠い……。
ぼうっと天井を見つめた。
「ーー終わった?」
「っ、!」
ソファーの背もたれで視界を妨げられていたことに気付き、驚きで息も出来ず、声の主の方を向くとお風呂上がりで部屋着姿の柳瀬がいた。でも顔を見るのが恥ずかしくて怖くて目が合わせられない。
「ねえ、人の家に来てまでそんなことする意味ってなに」
「っ、それは……。柳瀬、怒ってる?」
「怒ってる。俺の質問に答えなさい」
「……っ、だって」