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甘蜜トラップ
第3章 感情と強制




疼き始める下腹部にも気づいていた。
堪えるように脚を閉じる。

「ぁ、柳瀬、んっ、」


キスをして、頭を優しく撫でられて。


「今日はキスだけ」

「なん、で」


こんなに触ってもらいたいのに。
のぼった熱は簡単には冷めてくれない。

欲してても与えてくれないなんて意地悪だ。だって、いま誘ったのは私じゃなくて柳瀬じゃないの?

なんで、


「生理なんだから駄目」

「い、いよそんなの別に」

「もし中に菌が入ったらどうすんの」

「っ、じゃ、なんでこんなこと……! 生理終わったらしてくれるの? 最後まで。ねえ、柳瀬……」


柳瀬の身体にしがみつくと、シャツがしわを作った。嫌がってるみたいだ。でも、柳瀬は優しかった。頭をポンポンと撫でてくれて、本当に嫌になるくらい子供扱いだと思わせられる。宥められているんだろうか。


「だから俺が予約させてくれって頼むんじゃん」

「え?」

「駄目だよ、他の男としたら。1人でするのも駄目。我慢出来たらご褒美あげるから、俺に予約させてよ」

「っ、なにそれ……! ん、」


鎖骨よりも下の部分にちくりと痛みがあった。見なくてもそれがキスマークだってことは分かるけど、普段人に見えないところにつける辺りが柳瀬らしい。

期待、してもいいんだろうか。






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