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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第1章 『パンツァーカイル』
 女子高生は長い髪が隠していて顔は見えないけど、きっと可愛い。可愛いに決めた。だってこんなにいい匂い。

 電車はまだ動かない。開け放たれたドアから冷房で冷やされた空気が逃げていくけど、それでも外と比べればずっと涼しくてホッとする。

 こつん。肩に何かが触れた。隣の女子高生の頭だ。
 

 眠ってしまったらしい。座ってすぐだというのに、よほど疲れていたのか、涼しい車内に眠気を誘われたのか。手には何かの楽譜が抱え込まれている。びっしりと細かいメモが書き込んである。この子も楽器をやっているんだ、と僕は勝手な親近感を覚えた。
 他の乗客たちはこの駅から乗り換えられる路線に乗り換えようと一人一人と減っていく。僕もそうしようかと思ったけど、別に急いでいるわけでもないし何よりも大匂いのする女の子が肩にもたれて眠っている、という状況を少しでも長く楽しみたかったからそのまま座っていた。

 車内の人がだいぶ減った後、ようやく電車が動き出す。

 がたんごとん。電車の揺れに合わせて女の子の頭が左右に揺れる。大きく揺れたはずみでよりいっそう僕の肩に重みがかかる。

 うわ、うわ…

 僕は内心ドキドキ。これだけで股間はギンギン。

 デート終わりに遊び疲れた彼女が肩にもたれて眠っちゃう。
 そんなシーンに憧れていた僕にとってシチュエーションこそ違えど、それが疑似体験出来ている。今まさに肩に女の子の重さと体温を感じている。体が近くに寄ったうbン、女の子のいい匂いが強く鼻をくすぐる。

 童貞で女の子との接点をほとんど持たない僕はさらに股間のムスコ君が大きくなるのを感じた。

 ちょっと肩を動かしてみたけど起きる気配は全くない。

 僕は女の子に気付くまで腕を組んで音楽を集中して聞いていた。そこに隣に座ってこちらに寄りかかってくる女の子。体をぴったりと寄せられて腕を動かすことも出来ない。
 
 ん…? 体がぴったり…?

 腕を組んで左の肘に添えられた僕の右手の指に柔らかい感触。

 女の子の胸だった。
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