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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第1章 『パンツァーカイル』
 僕にとって初めての女の子の胸の感触。

 初めは戸惑った。股間を言い訳のしようもないくらいがっつりと膨らませていたとはいえ、これはヤバい、と思った。
 だってもし今女の子が起きて胸に手が触れているのに気が付いて「きゃー痴漢」ってなったらどうする? 不可抗力とはいえ、こういう場合男のほうが圧倒的に不利だよね。もしかしたら痴漢で逮捕とかされちゃうのかもしれない。

 だったらだったで早く手を離せばいいんだけど、その動きで起きて「きゃー痴漢」になっても困る。

 僕は気温の性じゃない汗を背中いっぱいに感じながらじっとしているしかなかった。女の子が目を覚まし何事もなく体を離してくれるのを期待したまま。

 物語ってさ、自分の期待通りにならないことのほうが多いよね。好きな漫画やアニメだって予想外の展開に嫌になっちゃうこともあるでしょ。それで我慢して見続けてまた面白くなると自分の我慢を褒めてみたりするんだ。
 現実の世界でだって困ったことがあって一回頭抱えて、それでもその中に小さないいことがあると「不幸中の幸い」とか言ってどうにか「ラッキーハプニング」にしようとするんだ。

 僕にとって「ハプニング」は今の状況そのもの。でもって「ラッキー」のほうも今の状況そのもの。胸に触れてラッキーだけど痴漢に間違われるのはご免だ。
 不幸中の幸いで女の子はぐっすり眠っていて起きる気配すらない。

 それどころかどんどん肩にかかる重みが増している。女の子の手から楽譜が落ちて丸みのある太ももの上を滑り落ちて空いている隣の席に着地した。
 どんどんこちらにもたれてくる女の子。そしてより強く柔らかく指に押し付けられる胸。起きない女の子。

 僕はちょっとだけ。ほんのちょっとだけ指を動かしてみた。

 爪の先に僕の指の形にへこむ胸の感触。もうちょっとだけ強く推してみる。

 や、柔らかい…!
 
 胸をツンツン、股間はギンギン。心臓は緊張で口から飛び出るほどバックバク。

 向かい側の席は誰も座っていない。騒がしかったおじさんおばさんもいつの間にかいなくなっている。ドアを挟んだ向こうにスーツ姿のおじさんが座っているけどコックリコックリと電車の揺れに合わせて舟を漕いでいる。

 …誰にも見られていない。もっと触りたい。
 指先だけじゃなく、手のひらで。
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