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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第8章 いざ大舞台へ!
「えっとですね…当日は浅山知代さんの物販はあるんですが、『パンツァーカイル』のCDを売るスペースはなくてですね…」
「あ、そう…」
「まあ仕方ないわよね。そんな大きな会場でやれるだけでもありがたいと思わなくっちゃ」
カエさんが優しく微笑みながら助け舟を出してくれた。
「でも何かお知らせくらいはしたいわよね」
「あ、その点については」
僕の声にまたみんなの目がこっちに集まる。
「各座席にリーフを置いてもらえるようにお願いしました」
「ほんと?」
「はい」
お尻を浮かせてシーカさん。
「なのでCD手売り企画と直近のライブ出演のスケジュールを書いたリーフを先日カエさんにご紹介いただいた印刷屋さんにお願いすることで話を付けてあります」
「仕事が早いじゃない。あんたもやっとまともになったわね」
「はは…どうも」
シーカさんらしい褒め言葉に僕は頭を掻く。僕くらい人に褒められることに慣れていない人もそうそういないだろうな。
「デザインは任せて下さい」
ハルナさんが腕まくりをしながら言う。『パンツァーカイル』の美術関係や衣装の担当はハルナさんだ。大舞台で自分のデザインしたリーフが置かれるとなれば腕も鳴るだろう。
しかし確かに今回僕の仕事は早かった。
ライブが決まって物販が出来ないと分かった途端に担当者にリーフレットを置くことを頼み、了解がもらえるとすぐに印刷屋さんに連絡を取った。デザインが決まればすぐに、と請け負ってもらえた。
季節は十二月。クリスマスソングが街に溢れる頃。ライブは一月の終わり。
準備時間は十分とは言えない。それだけまだ『パンツァーカイル』の存在が軽いということだ。
僕にはなんだかそれが悲しかった。
それが僕の原動力のひとつになった。思えば僕も変わった。こんなにひとつのことに夢中になって一生懸命に動き回るなんて。
目標がある毎日。悪くない。
それどころか…すごく楽しい。
「あ、そう…」
「まあ仕方ないわよね。そんな大きな会場でやれるだけでもありがたいと思わなくっちゃ」
カエさんが優しく微笑みながら助け舟を出してくれた。
「でも何かお知らせくらいはしたいわよね」
「あ、その点については」
僕の声にまたみんなの目がこっちに集まる。
「各座席にリーフを置いてもらえるようにお願いしました」
「ほんと?」
「はい」
お尻を浮かせてシーカさん。
「なのでCD手売り企画と直近のライブ出演のスケジュールを書いたリーフを先日カエさんにご紹介いただいた印刷屋さんにお願いすることで話を付けてあります」
「仕事が早いじゃない。あんたもやっとまともになったわね」
「はは…どうも」
シーカさんらしい褒め言葉に僕は頭を掻く。僕くらい人に褒められることに慣れていない人もそうそういないだろうな。
「デザインは任せて下さい」
ハルナさんが腕まくりをしながら言う。『パンツァーカイル』の美術関係や衣装の担当はハルナさんだ。大舞台で自分のデザインしたリーフが置かれるとなれば腕も鳴るだろう。
しかし確かに今回僕の仕事は早かった。
ライブが決まって物販が出来ないと分かった途端に担当者にリーフレットを置くことを頼み、了解がもらえるとすぐに印刷屋さんに連絡を取った。デザインが決まればすぐに、と請け負ってもらえた。
季節は十二月。クリスマスソングが街に溢れる頃。ライブは一月の終わり。
準備時間は十分とは言えない。それだけまだ『パンツァーカイル』の存在が軽いということだ。
僕にはなんだかそれが悲しかった。
それが僕の原動力のひとつになった。思えば僕も変わった。こんなにひとつのことに夢中になって一生懸命に動き回るなんて。
目標がある毎日。悪くない。
それどころか…すごく楽しい。