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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第8章 いざ大舞台へ!
「見とれちゃった?」
支度部屋までの道すがら僕に並んで歩くアカネさんが笑い含みに声をかけてくれた。
「あ、いえ…すいません」
「いいのいいの、男の子だもんね。綺麗な人だったしね」
それにしても、とアカネさんは話しを仕切り直す。
「前座とはいえ『パンツァーカイル』もここまで来たのね。私もやめなきゃよかった」
「え?」
「ああ、私は元『パンツァーカイル』のメンバーよ。知らなかった?」
「すいません、勉強不足で」
「ううん。私と今一緒にバンドをやっているギターの子が元メンバーよ」
「そうだったんですか」
確かにアカネさんとメンバーの演奏は息がぴったりと合っていた。イズミさんやカエさんは元の仲間。シーカさんもお姉さんがヴォーカルだったということで知り合いだったのだろう。ハルナさんだけが初共演になるのだろうけど今も昔も『パンツァーカイル』は大筋では変わっていない、ということなんだろうか。
「オーカがいなくなってから私達は何となく疎遠になっちゃってね。でもギターの子と私は幼馴染でまたバンドがやりたくなって、それで『にゃあにゃ』を結成したの。でもまさか『パンツァーカイル』が再結成して先を越されるなんて思ってもみなかったわ」
楽しそうに笑うアカネさん。
「きっと君の腕がいいからね」
「ぼ、僕ですか?」
「うん、いろいろ聞いてるわよ。『パンツァーカイル』のために頑張ってくれてるんだって。君の作戦でファンもたくさん増えたんだって」
「あ、あの…どうも」
「あはは、もっと胸を張りなよ。そう考えれば今日のステージだって君がつかんできたようなものじゃない。みんな口には出さなくても君のこと頼りにしてるのよ。それにね」
アカネさんは僕をじっと見る。
「『パンツァーカイル』はもっと高みに行ける。私はそう信じてる。何たって四人のバンドなのに八人分の想いが込められたバンドなんだから」
八人分。
メンバーの四人とオーカさんと、元メンバーの二人と…そしてきっと僕。
「私も今日は楽しませてもらうわ」
僕の肩をぽん、と叩いて楽し気な足音を響かせてアカネさんは支度部屋の中へと消えていった。
褒められた。認められた。僕は嬉しかった。
支度部屋までの道すがら僕に並んで歩くアカネさんが笑い含みに声をかけてくれた。
「あ、いえ…すいません」
「いいのいいの、男の子だもんね。綺麗な人だったしね」
それにしても、とアカネさんは話しを仕切り直す。
「前座とはいえ『パンツァーカイル』もここまで来たのね。私もやめなきゃよかった」
「え?」
「ああ、私は元『パンツァーカイル』のメンバーよ。知らなかった?」
「すいません、勉強不足で」
「ううん。私と今一緒にバンドをやっているギターの子が元メンバーよ」
「そうだったんですか」
確かにアカネさんとメンバーの演奏は息がぴったりと合っていた。イズミさんやカエさんは元の仲間。シーカさんもお姉さんがヴォーカルだったということで知り合いだったのだろう。ハルナさんだけが初共演になるのだろうけど今も昔も『パンツァーカイル』は大筋では変わっていない、ということなんだろうか。
「オーカがいなくなってから私達は何となく疎遠になっちゃってね。でもギターの子と私は幼馴染でまたバンドがやりたくなって、それで『にゃあにゃ』を結成したの。でもまさか『パンツァーカイル』が再結成して先を越されるなんて思ってもみなかったわ」
楽しそうに笑うアカネさん。
「きっと君の腕がいいからね」
「ぼ、僕ですか?」
「うん、いろいろ聞いてるわよ。『パンツァーカイル』のために頑張ってくれてるんだって。君の作戦でファンもたくさん増えたんだって」
「あ、あの…どうも」
「あはは、もっと胸を張りなよ。そう考えれば今日のステージだって君がつかんできたようなものじゃない。みんな口には出さなくても君のこと頼りにしてるのよ。それにね」
アカネさんは僕をじっと見る。
「『パンツァーカイル』はもっと高みに行ける。私はそう信じてる。何たって四人のバンドなのに八人分の想いが込められたバンドなんだから」
八人分。
メンバーの四人とオーカさんと、元メンバーの二人と…そしてきっと僕。
「私も今日は楽しませてもらうわ」
僕の肩をぽん、と叩いて楽し気な足音を響かせてアカネさんは支度部屋の中へと消えていった。
褒められた。認められた。僕は嬉しかった。