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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第1章 『パンツァーカイル』
「あ、えっと、簗瀬太一です。社長の親戚で…」
「それはさっき聞いた」
「…アルバイトです」

 はぁ、と溜息のシーカさん。
 初対面で溜息は失礼じゃないか。僕は自己紹介しただけなのに。

 まあ、気持ちは分かるけど。

 せっかく所属が決まった芸能事務所から「CD千枚手売り」なんていう無茶な企画を言いつけられただけでも溜息もんだろうに、それをサポートするのが冴えず目立たず影も薄いこの僕なのだから。

 どんな文句を言われても仕方のない状況で、だから溜息だけで済んだのはもしかしたら運がよかったのかもしれない。

 社長は「CD千枚手売り企画」にはいくつかの条件を出していた。ある程度はメンバーにも伝えてあるようだけど、詳しくはこちらをご覧下さい、と僕は改めて企画書をメンバーに手渡す。

 まず条件その1は起源は一年間。月が明けて『パンツァーカイル』が正式に所属となる四月一日から翌年の三月三十一日まで。最終日にCDを買ってくれた人を集めてライブを行う。CDはそのライブの入場チケットの代わりにもなる。

 見事千枚手売りを達成しライブを成功させたら、事務所の目玉として協力にプッシュしていく。

 だけど、もし失敗すれば─

「解散…ですか」

 ハルナさんが何ともか細い声で言う。

「解散…」

 シーカさんは怖い顔をしている。

 企画中の活動資金はCDの売り上げから出すこと。ただし最終日のライブの費用は事務所が持つ。ここだけ聞けば良心的だけど。

 まるで一昔前のテレビ番組のような企画。それと違うのはテレビカメラもなければ取材も一切ない。まったくゼロからのスタートである、ということ。
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