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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第4章 (エロ)プロデューサー始動!
「これ、短すぎない?」
出演者や関係者しか入れないバックヤードの、倉庫の前の人気のない廊下。
僕の腕を掴んでそこまで引っ張って来て、そこでの会話。
このシーカさんからのクレームは予想通り。だから僕が用意してきた言い訳がそのまま使える。
気が弱くて口下手で、シーカさんのように気の強い人には言い負かされてしまう僕には、そのくらいの準備が必要だ。
「男性ファンを増やすためです」
「それは…分かるけど。何かヘンな方向に行こうとしてない?」
「そんなことないですよ。さっき客席見てきましたけど男性のお客さん多いですよ。多分ブログの写真を見た人もたくさんいるはずです。その人達をがっちり捕まえるためのもうひと押しがその衣装ですよ」
「だけど、ちょっとやりすぎじゃない?」
「…CDがまだたくさん残ってるんです。まずはCDを売ることを考えましょうよ」
痛い所を突かれてシーカさんはうっ、と息を詰まらせる。
すでに八月になり、企画開始から五か月が経過していた。
今日までのCDの売り上げは約三百五十枚。半年で半分の五百枚を売るとなると、ちょっと厳しい数字だ。
「…バンドがなくなるのは嫌」
「じゃあお願いします。絶対ファン増えますから。頑張ってCD売りますし」
ジロリ、と僕を睨みつける。オマエ殺ス。そんな言葉が聞こえそうな目だ。
そろそろ本番開始の時間。言い合いをしている時間はもうない。
「…殺ス」
そう言い捨ててシーカさんは僕に背を向け廊下を歩いていく。お尻をはみ出させて。
僕の視線に気付いたか今までにないくらいいちばん怖い顔で僕を睨みつけて、シーカさんはステージ袖に消えていった。
出演者や関係者しか入れないバックヤードの、倉庫の前の人気のない廊下。
僕の腕を掴んでそこまで引っ張って来て、そこでの会話。
このシーカさんからのクレームは予想通り。だから僕が用意してきた言い訳がそのまま使える。
気が弱くて口下手で、シーカさんのように気の強い人には言い負かされてしまう僕には、そのくらいの準備が必要だ。
「男性ファンを増やすためです」
「それは…分かるけど。何かヘンな方向に行こうとしてない?」
「そんなことないですよ。さっき客席見てきましたけど男性のお客さん多いですよ。多分ブログの写真を見た人もたくさんいるはずです。その人達をがっちり捕まえるためのもうひと押しがその衣装ですよ」
「だけど、ちょっとやりすぎじゃない?」
「…CDがまだたくさん残ってるんです。まずはCDを売ることを考えましょうよ」
痛い所を突かれてシーカさんはうっ、と息を詰まらせる。
すでに八月になり、企画開始から五か月が経過していた。
今日までのCDの売り上げは約三百五十枚。半年で半分の五百枚を売るとなると、ちょっと厳しい数字だ。
「…バンドがなくなるのは嫌」
「じゃあお願いします。絶対ファン増えますから。頑張ってCD売りますし」
ジロリ、と僕を睨みつける。オマエ殺ス。そんな言葉が聞こえそうな目だ。
そろそろ本番開始の時間。言い合いをしている時間はもうない。
「…殺ス」
そう言い捨ててシーカさんは僕に背を向け廊下を歩いていく。お尻をはみ出させて。
僕の視線に気付いたか今までにないくらいいちばん怖い顔で僕を睨みつけて、シーカさんはステージ袖に消えていった。