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蝶が舞う時
第18章 苦悩
年が明け、センター試験の日がやってきた。

試験会場は菜摘の受験する大学が割り当てられた。

朝、菜摘は普段と変わらず朝食とお弁当を作り、俺と菜摘はテーブルで食事をしていた。

二人とも無言で食事をしていると、突然菜摘が笑いだした。

「ど、どうした?菜摘…」

「だって、おじさんが緊張してるもの…」

菜摘の笑い声は止まらない。

「そうかなぁ…」

「おじさん、緊張するのは菜摘よ。」

「確かにそうだな…」

「菜摘、頑張れよ。おじさんがついているからな!」

「わかってる。」

朝食を済ませ、車で菜摘を試験会場まで送った。

会場に着くと車のドアを開けて菜摘は外に出た。

すると菜摘は突然振り返り、片手を握って親指を立てた。

( おじさん、大丈夫よ… )

俺も菜摘に向かって片手を握り親指を立てる。

( 菜摘、頑張れよ… )


センター試験が始まった。



夕方になり、センター試験会場まで菜摘を迎えに行くと、既に今日の試験は終了して受験生達が校門から出てきていた。

しばらく菜摘を捜していたら、見慣れた服装の菜摘が出て来た。

菜摘は俺の車に気がつくと、足早に向かって来た。

菜摘が車に乗り込むと

「ああ…車の中は暖かい!」

俺は車を発進させながら

「どうだった? 試験の出来は…」

「今日は社会と数学、それに英語。まぁまぁかなぁ…」

「そうか…良かった。」

「明日は国語と理科だから…」

「あと、おじさん、帰りに予備校に寄ってね。」

「どうした?」

「今日の分の模範解答が出来てるから、自己採点してみるの。」

「了解、ところで夕方は食べて帰ろうか?」

「賛成、菜摘はちょっと疲れた…」

それから予備校に寄って模範解答集をもらい、マンションの近所の蕎麦屋に行った。

俺と菜摘は縁起を担いでカツ丼を食べから帰宅した。

菜摘はマンションに帰ると直ぐに自己採点に取りかかる。

30分位してから

「おじさん、今日の科目は平均で85%の得点みたい…」

「そうか…予定通りだな。」

「あとは明日の出来具合だね。」

「大丈夫だよ…菜摘は出来るよ。」

「菜摘、先に風呂入ってから疲れをとるといい…」

「おじさんは?」

「菜摘の後でいいから…」

「一緒に入ったらいいのに…」


一緒に入ったら菜摘の疲れはますます取れないだろ…

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