この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
蝶が舞う時
第19章 運命
2か月後、俺と菜摘はいつもの様にキッチンのテーブルで夕食を食べていた。

今晩はカレイの煮付けと肉じゃが、それにポテトサラダ。

「おじさん…」

菜摘はしばらくして俺の呼び名を「おじさん」に戻した。

「何?」

「菜摘…もう2か月生理が来ない…」

俺はふと菜摘を見つめ

「菜摘…もしかして…」

「まだわからないよ…今度検査薬を買ってみるから…」

俺は少し落ち着かなくなってきた。

「菜摘…夕食食べ終えてから買いに行こう!」

「ええ…もう?」

「ああ…行こう!」

「おじさん…まだわからないよ…」

「いいからさ。」

「おじさんはせっかちねぇ…」

夕食を食べ終えて後片付けを済ますと、俺と菜摘は歩いて近所のドラッグストアに向かった。

店内に入り、二人で商品を探す。

「えーと、妊娠検査薬はと…あっ、これね。」

「おじさん、あったよ。」

菜摘はレジで会計を済ませ、店を出た。

俺と菜摘は腕を組んでマンションまで歩いて帰る。

「妊娠していたら嬉しいな!」

「そうだな、名前を考えないと…」

「おじさん、まだ早いよ…性別もわからないし…」

「女の子に間違いないさ。」

「何? その自信は…」

「最近…逝く時には必ず女の子と願っているから…」

菜摘は笑い出した。

「おじさんたら…」

マンションに帰り着くと菜摘は検査薬を取りだし

「なるほどね、おしっこに先端を浸けるだけね。」

菜摘はトイレに隠った。

女性は妊娠するとHCG(性腺刺激)ホルモンが継続的に分泌され、尿中にも出てくる。この検査薬はそれを感知するキットだった。

「なるほど、便利な物が有るなぁ…」

菜摘はトイレから出てきた。

菜摘は検査薬を俺に渡してから

「お、おじさん…窓に赤い線が入っているから…」

俺はキットの小窓を覗くと縦に赤い線があった。

「できた?」

菜摘は二回頷く。

「そうか…できたか…」

俺は感激して菜摘を抱き上げる。

菜摘と唇を重ねてから

「菜摘…ありがとう! おじさんは…嬉しい…」

俺は目頭から涙が止まらなくなった。

「お、おじさん…もう…直ぐ泣く…」

菜摘は俺の目頭を手で拭う。

「おじさん…家族が出来るね!」

菜摘は嬉しそうに俺に抱きついた。


そうだ…菜摘。もうお前はもう一人ではなくなったよ…

/181ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ