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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き

――
アサヒコーポレーション、勤務時間15分前。
慌ただしい朝の光景を思い出すとため息が出る菜々美はロッカールームを出ようとしていた。

『おはよっ、同棲生活はどう?』
『陽子声大きいっっ』

つき合っていれば同棲は普通の成り行きだが片思いから先、前カレの高瀬とは進展すらないに等しく、
同居・同棲やることすべてがビギナーな為に陽子以外には話してはいないらしい。

『着替えちゃうから待って、
菜々美は朝が弱いんだから最初っから頑張り過ぎな――ため息の次はあくび?
昨夜激しかったの?』
『は、激しくなんか…ゆっくり話したいからって昨夜は何も』

『だったら朝から頑張り過ぎた?
泊まりに行って知ってるけど週末は9時まで朝寝坊』
『朝弱いあたしのかわりに起き出してご飯作るのは陽子、
今更ながら感謝してる』
『あたしには遥斗がいるからしょうがないわよ』
『陽子は何でも器用にこなしちゃうから羨ましい』
『菜々美?』

その時同僚がロッカールームに入ってきた為に菜々美らの話は中断した。

『聞いてよっ!
トースターの目盛りを間違ったからってあんなに怒鳴らなくていいと思うのよ!少しくらい焼きすぎてカリカリのパンも口に入れちゃえば同じじゃない!
そんなに気にするなら自分でパンくらい焼いたら?
もーっ、男ってやんないくせにこだわるじゃない?』
その同僚は同棲が長いからなのか甘いだけの期間は過ぎたかのようにまくし立てる。

『何わっかんないって顔してんの?
まっ江崎さんには彼はいないからこんな話関係ないみたいね』
呆気にとられて彼女を見入る菜々美にムカついたらしい。

『………』
あたしってそんなに何も考えてませんオーラ?
陽子があたしのかわりに怒鳴ってる。

ギリギリ朝5時に起きて朝御飯頑張ろうとしたのにつまんないよ…
あたしだって頑張ろうとしたのに!

普通の彼は怒っちゃうもんなのね?
結城さんは……間に合わないと焦るあたしを怒る事なく卵焼きを焼いてくれたの…

煮立ち過ぎた味噌汁も、ご馳走さまって言ってくれた結城さんって…
泣いていいですか?
あたし女としてダメダメね?
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