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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
シャワーが終わり脱衣室で体と髪を拭いた時、
台所・リビングから繋がるドアが開けられ結城が入ってくる。

『きゃあっ』
彼女のタオルで覆っていない風呂あがりのほんのりピンク色の素肌、
彼のワイシャツにスラックスで風呂に入る前の男のにおいが対照的だ。

『一緒に入ったり体を洗ったりしてるのにドアを開けたくらいで今更驚かないでほしいね』
『つい…』
『俺しかいないんだから、もっとも俺以外の男とは考えられないけど』

今更だよね?
だけど「俺しかいないんだから」
ううーん、もう一度言って。

白と細い黒のストライプ柄のワイシャツで上半身を包まれ軽く抱きしめられ、
そして触れるくらいの軽いキス。
『癒してくれ…風呂あがりの君で…』
『結城さん…』
背中にまわっている両腕に力が入り柔らかい乳房は彼のワイシャツに重なり形を変える。
『柔らかくていい…』

具体的過ぎっっ…

チュッ‥
そして、ついばむようにリップ音をきかせるかのように再びのキス。

『服を着てゆっくり休むといい』
体を離してワイシャツを脱ぐ様子に見とれる菜々美。

色っぽいの、
結城さん堪らない…

『君の反応はかわいくておもしろい…癒し系だね』

癒し系?
あたしあなたを癒してるの?

食器乾燥機に並べられ台所は何もなくきれいに片付けられている事に、
申し訳なく菜々美は結城のスーツを手に取り抱きしめた。

『結城さんの匂いがする…こんなにも甘やかされていいの?…』

さっきの続きを望んでる…「先に休みなさい」
ってあたし眠れない…

菜々美はベッドに座り携帯小説の続きを書き始めた。
あたしリアルに恋してる!あなたが好きです!
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