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第3章 初詣
電車と徒歩でウチに着く。
ただいま、と声を掛けるとお母さんが出てきた。

「いらっしゃい! 外寒かったでしょ? ちょうどお昼だし、お雑煮温まってるから上がって食べて! おもちは好き? 何個食べる?」

「お母さん! まだ靴も脱いでないのに…! 上がってからにしてよ、恥ずかしい!」

「あ、あの、お邪魔します…」

隆行くんに続いて靴を脱いで家に上がり、コートを預かってコートハンガーに掛ける。
ダイニングにはお父さんもいて。
読んでた新聞を畳みながら会釈した。

「あの、つまらないものですけど 。」

と隆行くんがお菓子の箱をお母さんに渡すと

「あら、気を遣わせちゃったわね…これ美佳がよく買ってくるお店のじゃない…美佳が買わせたの?」

「さすがにそこまで図々しいことはしません!」

「いえ!お邪魔するのに何も用意してなかったので、ホント、電車乗る前に駅で買っただけで、申し訳ないんですけど…」

「とんでもない! じゃ、遠慮なく頂くわね。後でお茶でも淹れましょ。で、お雑煮のお餅は2個くらい食べられるかしら?お代わりは幾らでもあるからね!」

2人で席に着いた。
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